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Vol.29 甘くつめたく、濃厚に。
 
 舌のうえで消えてゆく、つめたくて甘い癒やし。高知のあちらこちらで 見かける、地元でとれた野菜や果物をたっぷり使った冷菓たち。自然な 香りと味わい、後口のよいアイスクリームやシャーベットに出会うと、 うっとりふるえてしまいます。種類もずいぶんと増えました。それぞれ 夫がしてあって、素材のもち味をぞんぶんに生かしているのは、さすが 園芸産地です。
 
 夏のあいだだけでなくて、年中アイスを食べたいひとにとって、高知は 楽園の様相となってきました。きゅうりやトマト、なす、メロン、お茶、 しょうが、お芋…めくるめく展開に、拍手をおくっています。ジャムにして 練り込んだり、パウダーにしたりと、同じ素材を使っていても、決して同じ 味にはならず、飽きさせません。
 
 それにしても、高知の野菜や果物は、素材そのものが濃いのだと実感 します。トマトなどもそうだし、お山の牧場で搾ったミルクで作られるソフト クリームなどもしかり。きわめて濃厚なのです。そしてうれしいのは、どれ もこれも良心的に作られているという、そのこと。値段にしても、加工にし ても、気持ちがしっかり、アイスにとけこんでいます。
 
 観光地でおなじみのアイスクリンも高知らしいのですが、高知のご当地 アイス界では、これからまだまだ、新しい人気者が登場してきそうな気配です。
 
2013-01-09 配信
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